渋沢栄一の故郷を訪ねて ~血洗島編~ エピソード2 渋沢栄一記念館
20年ぶりに発行された新紙幣で一万円札の顔となった渋沢栄一。
新紙幣発行によって「近代日本経済の父」と呼ばれる渋沢栄一の名と功績が全国に知れ渡ることになりました。「論語と算盤」をはじめ、大河ドラマ「青天を衝け」では日本そろばん資料館学芸員の太田敏幸先生がそろばんの演技指導をされるなど、渋沢栄一とそろばんには深いつながりがあります。
新紙幣ブームにのった俄かファンが、栄一生誕の地、埼玉県深谷市を聖地巡礼しました。
(日本そろばん資料館 小沼光浩)
《第1回の記事はこちら》
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尾高惇忠生家から車で3分足らずで、本日一番の目的地である渋沢栄一記念館に到着しました。
平成7年11月11日(渋沢栄一の祥月命日)に開館されたという渋沢栄一記念館。
正面玄関の上方には新一万円札発行をお祝いした横断幕が掲げられていました。
入口を入って左側に資料室があります。
資料室には渋沢栄一ゆかりの品々が多数展示されていました。(資料室内は写真撮影禁止)
平成29年には、天皇皇后両陛下(現在の上皇上皇后両陛下)もこの資料室を訪れられたとのことです。
資料室内のらせん階段を登ると、大河ドラマ「青天を衝け」の特別展が開催されていました。ドラマの台本や、栄一を演じた吉澤亮さんをはじめとした出演俳優のサイン色紙などを見ることができます。
夏休みということもあり、多くの子どもたちが見学に訪れていました。
30分ほどかけて資料室を見学した後,館内2階の講義室へ向かいました。
本日一番楽しみにしていた「渋沢栄一アンドロイド」との対面です。
このアンドロイドは地元深谷市出身の鳥羽博道氏(株式会社ドトール名誉会長)の寄付により、渋沢栄一生誕180年にあたる2020年に完成したそうです。
84歳当時の渋沢栄一翁を等身大で再現したアンドロイドが、身振り手振りで私たちを出迎えてくれました。
本日の講義は大正時代に渋沢氏が講演された「道徳経済合一説」について。
「論語とそろばん」に通じる渋沢氏の考え方の柱となる講話です。
時おり瞬きをしながら私たちを見つめ,肉声を再現した音声で語り掛けてくれる様は、目の前に渋沢栄一先生がいるような錯覚を起こすほどでした。
このアンドロイド講義を聞くためには、ホームページより事前予約が必要です。
記念館裏手に栄一氏の銅像があるとの説明を受けたので行ってみると、想像をはるかに超える全長5mの巨大な像が立っていました。
この像は記念館開館を機に深谷駅前からこの場所に移設されたそうです。
前方に広がる利根川を見つめる栄一像。
記念館を訪れたら、忘れずに立ち寄っていただきたいスポットです。
渋沢栄一記念館の入場料は無料です。
次回は、栄一の生家、中の家をご案内します。