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そろばん用語集:J.そろばんを使って解く文章問題のうち主に商業計算についての用語

珠算教育研究所 「新珠算用語集」〈初出:「珠算春秋 No.98」2014年6月刊〉を編集したものです。
なお,年代や解釈によって用語には差異があることをご了承ください。


1.元金(がんきん)

金銭貸借のときの元の金銭のこと。

2.利息(りそく)

金銭の使用に対するお礼として,借り主が貸し主に支払う金銭のこと。

3.利率(りりつ)

一定の単位期間における利息の元金に対する割合のこと。

4.元利合計(がんりごうけい)

元金と一定期間内に生じた利息の合計のこと。

5.単利法(たんりほう)

金銭の使用に対するお礼として、借り主が貸し主に支払う金銭を利息という。はじめの貸借金額についてのみ利息をつける方法で一般に貸借期間の短い利息の計算に用いる。

6.複利法(ふくりほう)

一定期間に生じた利息を一定期末ごとに元金に繰り入れ,その合計額を次期の元金としてさらに計算する方法のこと。

7.利息計算期(りそくけいさんき)

利息が元金に繰り入れられる一定の期間のこと。

8.期数(きすう)

利息計算期の数のこと。

9.複利終価(ふくりしゅうか)

複利法による利息の計算の最終期末における元利合計をいう。

10.複利利息(ふくりりそく)

複利終価と第1期初めの元金との差額のこと。

11.複利現価(ふくりげんか)

一定の期日に受け払いすべき金額を期日以前に受け払いする場合に,その現価を複利によって割り引いたときの金額をいう。

12.端数期間(はすうきかん)

複利による計算のとき,数表にないような短期間の場合をいう。

13.年金終価(ねんきんしゅうか)

年金を受け払いする最終の時点において評価したもので,各年金額をそれぞれ元金として計算した場合の複利終価の総和である。

14.年金現価(ねんきんげんか)

年金を受け払いする最初の時点において評価したもので,各年金額をそれぞれ期日受払高として計算した場合の複利現価の総和である。

15.年賦金(ねんぷきん)

負債を返済する場合,負債額とその利息を含む一定金額を計算し,毎期等額ずつ支払って返済するときの一定金額をいう。

16.積立金(つみたてきん)

毎期一定の金額を積み立て,一定期間後に元利合計が予定の金額に達するようにすることを定期積金といい,毎期の積立額を積立金という。

17.代価(だいか)

商品の値段のことで,代金ともいう。

18.仕入原価(しいれげんか)・仕入れ値(しいれね)

商品を仕入れた時の価額。

19.定価(ていか)

仕入れた商品を販売するにあたって,仕入原価に一定の利益額を見込んで表示した価額をいう。

20.売価(ばいか)・売り値(うりね)

商品を実際に相手側に売り渡したときの価額を売価(販売価格)という。定価で販売すれば定価と売価は同じになる。

21.値引率(ねびきりつ)

定価から一定の割合を減額して販売することを値引きという。定価に対する値引きの割合のこと。

22.値引額(ねびきがく)

定価から一定の金額を減額して販売することを値引きという。この金額のこと。

23.利益率(りえきりつ)

仕入原価に対する利幅の比率を見込利益率または値入率という。仕入原価に見込利益額を加えた販売価格を定価という。

24.利益額(りえきがく)・利益見込み額(りえきみこみがく)

仕入原価に対する利幅の比率を見込利益率または値入率といい,原価にこれを乗じた金額のこと。また,売価から原価を引いた金額のこと。

25.減価償却(げんかしょうきゃく)

土地を除く有形・無形の固定資産は,物質的または機能的な原因によりしだいに価値が減少していく。そのため,固定資産の取得原価について価値の減少分を計算し,その金額を固定資産を使用している各期間に費用として割り当てその固定資産の繰越価額を年々減少させなければならない。この会計手続きを減価償却という。

26.残存価額(ざんぞんかがく)

耐用年数の終りにおける固定資産の見積処分価額のこと。

27.耐用年数(たいようねんすう)

固定資産が有効に使用できる推定年数を耐用年数という。

28.定額法(ていがくほう)

減価償却の計算方法の1つで,取得原価から残存価額を差し引いた額に定額法の償却率を乗じた金額を毎期の減価償却額とする方法のことである。

29.定率法(ていりつほう)

減価償却の計算方法の1つで,初年度の資産の原価ならびに毎期首の未償却残高に一定の率を乗じて,毎年度の減価償却額を算出する方法である。

30.株式(かぶしき)

株式会社の資本を構成する単位であり,株主権すなわち株主の社員権のこと。

31.額面(がくめん)

有価証券面に記載されている金額のこと。

32.配当金(はいとうきん)

金銭等を割り当てて配ること,あるいは割り当てて配られたものをいう。事業活動により得た収益を株主に配ること。

33.株式の利回り(かぶしきのりまわり)

ある一定の額を投資した場合,株価に対する1株当たりの年間配当金の割合をいう。

34.時価(じか)

その時の商品としての市場価額のこと。

35.社債(しゃさい)

会社が資金調達を目的として,投資家からの金銭の払込みと引き替えに発行する債券のこと。

36.利付社債(りつきしゃさい)

債券に利札をつけて,これと引き換えに一定期間ごとに利子を支払い,一定期間後に額面金額を償還する社債のこと。

37.経過利子(けいかりし)

利子の支払われる期日以外の日に利付債券を売買するとき,未収利子を計算して,買手から売手に支払う利子のこと。

38.裸相場(はだかそうば)

債券の相場で,経過利子を含まないもののこと。

39.経過日数(けいかにっすう)

債券の売買で,売買日直前の利子の支払日から売買日までの日数。

40.取得価額(しゅとくかがく)

固定資産の買入価額または製作価額を取得価額または取得原価という。

41.約定代金(やくじょうだいきん)

売買契約を結ぶ際に決められた価格(約定値段)に,株数を掛けた金額のことをいう。

42.手取金(てどりきん)

約定代金から手数料を差し引いた金額のこと。

43.支払総額(しはらいそうがく)

約定代金に手数料を加えた金額のこと。

44.歩合(ぶあい)

基準とする大きさを10として,それに対する割合を「割」で表す方法のことで,10割を割合の1とする。また,割の$${\frac{1}{10}}$$を分,$${\frac{1}{100}}$$を厘,……とするしくみである。(例:小数で表した割合0.273は,歩合で表すと2割7分3厘となる)

45.百分率(ひゃくぶんりつ)

基準とする大きさを100として,それに対する割合を「%(パーセント)」で表す方法のことで,100%を割合の1とする。(例:小数で表した割合の0.273は,百分率で表すと27.3%となる)